京都マラソン2020の応援と自粛の話

2020年2月16日(日)に京都マラソン2020が開催された。応援に行った話をいまさら書くのはどうかと思ったが、ちょうど新型コロナウィルスが広がり始めていた時期で、さらに珍しく雨天だったので、記事にしておきます。

この時期の京都市の感染状況は、2月5日に感染者が出たのを最後に、3月初めまでは出ていなかった。まだ自粛ムードになる一歩手前だったので、大会の公式サイトも開催する前提で、コロナ対策についてアナウンスされていた。私もマスクをして、毎回やっていたハイタッチは自粛ということにして、応援へ行くことにしていた。

大会の当日は、あいにくの雨だった。KBS京都のスタート会場の生中継でも、西京極のスタート会場はなかなかの雨模様で、多くのランナーが白い雨合羽を着て待機している様子が映っていた。番組によれば、ここまでの大降りは初めてらしい。

賀茂川の河川敷

11時ごろ、コースの賀茂川に着いた。広々とした河川敷は、例年と比べて人が少なく感じた。着いたときはまだ雨が降っていて、応援に来られている多くの人が傘をさしていた。コース近くには、白いウェアを着たボランティアスタッフがたくさんおられて、それぞれの持ち場で活動されている。ボランティアのウェアは、白地に袖が青色なので、ほとんどがボランティアの方だとわかる。北大路橋の近くには、白い救護テントがあって、その周りで、こちらは袖が赤色のウェアを着た救護スタッフらが待機されている。

雨のため、スタッフさんはウェアのフードを被ったり、帽子を被ったりしていた。さらにコロナ対策なのだろう、ほとんどの人がマスクをされている。一方、応援に来られている一般人でマスクしている方は少なかった。まだ世間でのマスクの着用はそんなものだった。

北大路橋

また、コロナ対策として、ハイタッチゾーンという企画が自粛になった。参加したい人は、現地で配布される「京都マラソンオリジナル手袋」をつけて、通過するランナーをハイタッチで迎えようという企画。昨年から始まり、今年は賀茂川の河川敷でも実施されるはずだった。毎回ハイタッチで応援している私としては、ぜひ参加してみたかったのだが仕方がない。北大路橋の近くには「ハイタッチ自粛のお知らせ」と書かれた案内が置かれていた。

自粛のお知らせ

スタッフのお二人が手袋を配られていたので、僕も記念にいただいた。紫というのが京都らしい。

ハイタッチ用手袋

ハイタッチゾーンは中止になったけれど、この手袋をはめて応援されている人がおられたので、僕も着けて応援することにした。最初に書いたとおり、今回はハイタッチを自粛したが、マスクをして声援だけは送った。「がんばれ」「ファイト」などと声をかけたり、ゼッケンのニックネームを呼ばせていただいたり。ランナーさんからは、威勢のいい掛け声?で応えてもらったり、手を振って笑顔で応じてもらったり、遠くからでも「ありがとう」と声をかけてもらったりと、いろいろな反応をいただけた。周りには僕以外にも声援を送っている人がおられて賑やかだった。それで、さらに応援に熱が入ったかもしれない。ハイタッチがなくても、声援だけで十分に楽しい、ということに今さらながら気付いた。

雨は昼までにほとんど止んでいたが、砂地のコースにはぬかるみができていた。賀茂川のコースは幅が狭いところもあるので、気をつかうところもあったはず。午後は、さらに雨が強くなって、結局、雨の一日だった。雨とコロナで、大変だったかもしれませんが、ランナーさま、スタッフさま、お疲れさまでした(今さらここで書いても意味ないけど)。

賀茂川の河川敷

そういうわけで、京都マラソン2020が無事に開催されたのはよかったのだが、今から考えれば、ギリギリのタイミングだったと思う。大会の翌日に、東京マラソンが、3月1日の一般ランナーの本大会を中止すると発表したのは驚いた。同じ日の丹波篠山ABCマラソンも中止になった。その後も神戸マラソンや大阪マラソンなど、年内の多くの大会が中止になり、今に至っている。

来年の京都マラソンがどうなるのか気になるところだが、例年7月からランナーの募集が始まり、9月ごろには決まるので、そろそろ何かアナウンスがあるかもしれない。同じ2月の大会では、先日、熊本城マラソン2021が中止を発表した。どちらも開催に日本陸上連盟が関わっていて、ランナーの数も1万人を越える点で、やはり京都マラソンも厳しいのではなかろうか。東京マラソン2021は、8月中目処に実施内容等を検討するらしく、こちらの行方も気になる。