京都マラソン2017を走った話

草ランナーのささやかな体験だけど、京都マラソン を走ったので記事にしおく。

どんなトレーニングをして、いかにゴールしたか、という話である。相変わらず素晴しい大会だったが、大会そのものについてはほとんど触れていない。

京都マラソンは2017年2月19日に開催された。僕にとって、これで6度目のフルマラソンになる。運動経験がなかったわりによく続いているものだ。フルマラソンを走るのは、年に1回のつもりだが、去年は当選した大会がなかったので、一度も走らなかった。それぐらいのカジュアルなランナーの話である。

トレーニング

トレーニングを開始したのは、大会の4ヶ月前だった。それまでも日常的に走っていたが、月間50kmもないだろう。

今回のトレーニングでは、ちょっとした試みに、これまでやってきた練習とかなり変えている。

  • ポイント練習はインターバル走を中心とする
  • ベアフットシューズを着用
  • つま先着地で走る(前足部着地)
  • 月間走行距離の目標は立てない

インターバル走を中心にしたのは、心肺機能を鍛えるのに効率がいいからだ。3分間を全力で走り、次の3分間はゆっくり走る。これを5セット繰り返す。30分で終わるので手軽にできて、激しく追い込むだけに達成感も高い。これに、今までどおり峠走やビルドアップ走を組み合わせる。

ベアフットシューズとつま先着地については、ちょっと興味があって始めてみたのだが、もう1年近く続いている。脚を鍛える意味ではよいと思うが、フォームについては試行錯誤を続けている。本番でどうするかは決めかねていた。

こんな内容で、大会の前月までトレーニングを続けた。月間走行距離はこんな感じ。

年月走行距離
2016/10100.94
2016/11142.49
2016/12146.21
2017/01157.87

自分を追い込めているかどうか。そこを一番気にしたので、月間走行距離については気にしなかった。だから、今までより距離は減っていると思っていたが、レース後、反省のために過去データと比較すると、むしろ少し長い距離を走っていた。

こんな調子で頑張っていたのだが、残念なことに、2月になって左脚のスネが痛みだした。ランナーに多いシンスプリントではないかと思う。初めての経験ではあったが、走れないわけではない。大会まで数週間しかなく、ちょうど運動量を減らす時期なので、走ることは中止した。確認のため、1週間ほど経ってから軽くジョギングをしてみたが、やはり痛かった。整形外科に行くべきだったが、止められても困るので、うやむやにしてしまった。

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結局、大会前日になっても脚の痛みは治まらない。このままレースを辞退しようかとも考えたが、どうせ年に一回しか走らない草ランナーだ。ダメだったら棄権すればいいさ、と開き直って出走することにした。スタートのあの高揚感だけでも味わいたかった。

京都マラソンの当日

いよいよ京都マラソンの日。

スタートブロックでスタートを待っているときも、やはり左のスネは痛いままだった。とにかく、無理はせず、完走を目指して頑張ろう。タイムは二の次でいい。脚への負担ができるだけ減るように、すり足走法で走る。靴はアディゼロジャパンを選んだ。こんな状態だから、さすがにベアフットシューズを履くわけにはいかない。

ついにスタート。着地する度、痛みを感じるが、走ることはできる。ペースは最初、6:00/km台だったが、流れに任せて走っているうち、自然に5:30/km前後まであがる。20kmを過ぎても順調に走れている。このまま4時間切りを目指してみることにする。一応、ラップ表は用意していたものの、無理はできないので、今回はまったく見なかった。

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沿道の人とハイタッチをして元気をもらう。新しいコースを楽しむ。次の給水所では何を食べようかと考える。気持ちがそちらに向かうので、痛みのことは忘れているが、何かの拍子で思い出す。それの繰り返しだった。少しずつ痛みは強くなっていたが、今のところ、ペースとしては悪くない。

さすがに30km以降は、苦しくなってきた。それは痛みの問題というより筋力の問題だった。できれば、30-35km台でベストラップを刻みたかったが、ペースを維持するだけでいっぱいだった。

コースの最後、40km手前から始まる今出川通りは、いやらしい上り坂になっている。毎回、苦しめられるので、今回も覚悟していたが、いつのまにか通り過ぎていた。少し拍子抜けだったが、トレーニングの効果だと思うと嬉しかった。

そういうわけで、思っていたよりも快調に走り続けて、無事にゴールすることができた。ネットタイムで3時間51分と自己ベストを更新していた。慎重に走ったことがかえってよかったのかもしれない。今回はこれ以上は無理だった。少なくともベストは尽せたと思う。

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ゴールした後、左のスネはどうだったか。予想どおり、力強く悲鳴をあげていた。やっぱり無理はしてはいけない。