ランニングシューズを薄底シューズに変更した話

(2017.10.19.追記) 本当の薄底シューズ であるベアフットシューズについては、こちらの記事をご参考ください。 → ベアフットなシューズ で走ってみた

ランニングシューズは、厚底シューズが初心者向けで、薄底シューズはアスリート向けらしい。厚いソールのほうが、クッション性が高くて着地の衝撃を吸収するわけで、脚ができていない初心者に向いている。そりゃそうだ。

ところが、岩本能史氏の著書「非常識マラソンメソッド」によれば、初心者であっても薄底シューズを選ぶべきだという。

この本でのランナーの熱い世界に魅かれた僕は、すぐに薄底シューズを買いに行った。不安はあったが、その薄底シューズとやらを早く体感したかった。

薄底シューズを買う

それまでは、初心者向けの厚底シューズでジョギングをしていた。10kmが走れるようになって、走る習慣も身についてきたけれど、脚を痛めてしばらく走れない時期もときどきあった。それは僕が初心者だから仕方ないことだと思っていた。

そんなとき、京都マラソンに当選し、生れて初めて、フルマラソンを走ることが決まった。ハーフすら走ったことがなく、そもそも完走することができるのか?というレベル。本格的なトレーニングが必要になり、そんなときに読んだのが、岩本能史氏の「非常識マラソンメソッド」だった。内容に共感した僕は、すぐに薄底シューズが試したくなった。

翌日、スポーツショップへ行って物色する。だけど、陸上のド素人が、アスリートモデルを買うなんて、とんでもない間違いをしている気がして、その場で躊躇してしまった。まるでブランドのお店へ入ったときの緊張感・・・。本に影響されて買いに行った人が、売ってもらえないということもあったらしい。

緊張しつつも店員さんに声をかけてみる。日に焼けた、いかにも陸上経験者のような店員さんだった。目星をつけていた靴について聞いてみると「全然だいじょうぶですよ」と気軽に対応してもらい(当たり前なんだろうけど)、靴を試着してみた。おお、やっぱり軽さが全然違う。サイズを確認してもらって、つまさきの余裕も問題なし。無事に購入できた(これも当たり前か)。

まさかのアスリートモデルを買うとは、「非常識マラソンメソッド」を読むまでは、1ミリも想像していなかった。

こうやって購入してきたのが次の靴。

アディダス アディゼロジャパン

アディダスのアディゼロジャパン。僕にとって記念すべき薄底シューズの第一号になる。 /assets/2015/my-running-shoes/adizero.jpg

これは「非常識マラソンメソッド」にモノクロ写真で掲載されていたモデルと同じ種類だと思われる。事前に岩本氏のブログなどを調べると、彼のチームメンバーの多くがアディゼロジャパンを履かれていることは知っていた。できれば、これがいいと思っていたので、そういう実績のある薄底シューズをタイミングよく購入できてラッキーだった。

初めてこれを履いて走ったときは、あまりの軽さに驚いた。前の厚底シューズと比べると、靴の存在感がないので、開放感があり、軽快に脚を動かせる。

一方、ソールが薄くなった分、着地の衝撃が大きいのもわかる。こんなので何キロも走ってだいじょうぶかと不安もあったが、とにかく岩本氏の本を信じて、頑張って走ることにした。とにかく初フルマラソン、少なくとも完走はしたい。

トレーニングを開始して、しばらくして気付いたのは、厚底シューズで時々あった脚の痛みが、まったく出なくなっていたこと。靴を変えるだけでこうも変わるのか。着地の衝撃が大きくなった分、脚を痛める覚悟もあったが、それも起きなかった。厚底シューズである程度の距離を走ってきた経験がよかったのかもしれない。

トレーニングを順調に重ねられた結果、初フルマラソンは無事に完走することができた。さらに翌年の2回目のフルマラソンではサブフォーも達成して、なんだか不思議な気分である。

というわけで、このシューズは、僕にとっては記念すべき一足になった。履き潰してしまうのが、もったいないので、あまり履かずに、記念品みたいにとってある。

アシックス ターサーブリッツ

アディゼロジャパンで問題なく走れることがわかったので、練習用にもう一足購入したのが、アシックスのターサーブリッツだった。

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これはレース兼練習用のモデルで、いかにも陸上部の人が履いてそうなデザインではないだろうか。軽快さはアディゼロには及ばないので、薄底シューズ感は少ない。普段使いにぴったりの実用的なシューズという感じがする。

長持ちさせるためにアディゼロと交互に履くようにしていたが、アディゼロが初マラソンの記念品になってしまって酷使するのがもったいない(?)ので、途中からこればかり履いていた。そのため、ぼろぼろになってしまって、逆に悪天候でも遠慮なく履けるので重宝した。履き過ぎて、つまさきに穴が空いたり、靴擦れで血が滲んだり、さんざんな状態になるまで、履き潰した。でもすごく丈夫な靴で、さすがアシックスだと思う。

アディダス アディゼロジャパン2

さらに購入したのは、アディゼロジャパン2。

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最初のアディゼロで、フルマラソンを2回走ったはいいものの、2回とも親指の爪が真っ黒になってしまった。どうやらサイズに問題があるのかもしれない。

3回目のフルマラソンを控えて、このままでは再び爪が真っ黒になるかもしれず、なんとかしなければ、ということで購入したのが、このモデルだった。爪対策として、ワンサイズ大きいのを選んでいる。前のアディゼオロは造りが華奢だったが、これは頑丈そうな雰囲気になった。

結局、この靴で走った3回目のフルマラソンは、まったく爪を痛めることなく完走できたので、買い替えてよかったと思う。

さいごに

靴を変えるだけでこうも変わるのか、ということを体験した。今では、すっかり薄底シューズを履くことが、当たり前になっている。

人によっては、かえって脚を痛めてしまう人もおられるようなので、賛否両論あるけれど、とにかく試してみる価値があると思う。

ちなみに、今はベアフットなるものに興味がでて、こんな靴を履いています。さらなる薄い世界へ行ってしまった。ご興味があれば、どうぞ → ベアフットなシューズ で走ってみた