Let's Noteにlubuntu入れたらめちゃくちゃ快適になった
Panasonicの古いレッツノートにlubuntuをインストールしたところ、自分でも笑ってしまうほど快適になって、使用率が100倍ぐらいになりました。
不運なVista版レッツノート
レッツノートは2007年発売のLet's note LIGHT W5 CF-W5M というモデルです。レッツノートといえば、WindowsのノートPCのなかでは値段も高めで、ある種のブランド感さえある定番です。以前も使っていたこともあったので、はずれはないだろうと、今から8年前にそれなりの金額を払って購入したのです。
しかし、残念ながら、とにかく動作が遅い。妙にもっさりしていて、時々、反応が悪くなる。当時のノートPCとして十分高性能なモデルを選んだつもりだったのに・・・。
原因は、発売されて間もないWindows Vistaを搭載していたことだと思わます。完成度の高かったWindows XPの次期バージョンということで、疑問を抱かず選んでしまったのが失敗でした。
その後、ネット上の情報を参考にいろいろ対策をとりつつ、Vista自体のアップデートもあって、それなりに使えるレベルには改善していたのですが、基本的にはもっさりした感じは否めません。
で、今は仕事で使うこともほとんどなくなったので、今さらながら、Linuxをインストールすることにしました。Vistaを消したくはないので、パーティションを分割してVistaと共存させます。
どのディストリビューションを選ぶか
インストールするディストリビューションは、非力なPCでも快適に動作するようなものを選びたい。
というわけで、今回はUbuntuの軽量版であるlubuntuにします。
もともとFedoraやDebianを愛用していたので、Redhat系でもDebian系でもよかったのですが、昨今の定番はUbuntuっぽく興味もあったので、Ubuntuの軽量版のLubuntuがちょうどよかったのです。安直な理由。
そもそも、シェルが使えてEmacsが使えて、あとはFirefoxでも動けば十分なので、デスクトップ環境はどうでもよかったりします。
インストール
まず準備として、ハードディスクのパーティションを分割してLinux用の領域をつくらなくてはいけません。
調べたところ、EaseUSというところのWindows用のフリーウェアを使えば、Vista上でパーティーションを分割できるらしい。事前にデフラグをして、パーティション分割を行ないます。
結局、8GB分だけ新しいパーティションを作成することができました。デフラグ等があるので時間はそれなりにかかったけれど、特にトラブルもなく完了です。
次はlubuntuのインストール。インストールイメージを素直にCD-Rを焼いて使えば簡単な話なのですが、700MBのCD-Rが必要だったけれど、手元には650MBしかない。なんだか今さらCD-R買うのはばからしい。ということで、代わりに1GBのSDカードを準備し、そこからインストールするという方法をとりました。ちょっとここは変則的でイレギュラーな手順が必要でしたが、特に問題なくインストールはできました。
インストール後の設定として、レッツノート特有のホイールパッドの設定など、細かい作業は必要です。くるくる指を回してスクロールする機能はlubuntu標準のドライバーが対応していたので、少し設定をすれば使えるようになります。
というわけで無事に終了。
lubuntuデビュー
そして、ついに長年のVistaの呪縛から解き放たれたレッツノートが、動きだす!
ひゃひゃひゃーーー、おもわず笑ってしまった!
超〜〜〜〜〜軽い。軽すぎるぅうう。
まるで別のPCに生れかわったかのように快適じゃー。
それではいかに素晴しい環境になったか説明しよう。
快適の理由1: 動作が軽くなった
とにかく動作が軽くなりました。全体にもたつきを感じることは確実に減ってます。
起動時間も早くなりました。終了時間なんてほぼ、ストンと電源が落ちてて不安になるぐらい。
もちろんfirefoxなんかを起動するときはしばらくはHDDがカリカリ鳴ってます。当然、高負荷になれば、処理に時間はかかるのは仕方がないけれど、変な不安定さはありません。処理が終れば、スーっと軽い状態に戻ります。
快適の理由2: Let's Noteはハードウェアとして優れている
Les's Noteはハードウェアとしてよくできたノートだとつくづく感じるようになりました。
動作が軽くなって使用頻度が増えて愛着が湧いてきたせいか、じわじわとその良さを味わっています。MacBookのような高級志向ではなく、タフな筐体が売りにしているだけで、とても扱いやすくて、道具として優れています。キーボードに手を置いたときの手の収まりがよくて快適にタイピングができます。
・・・と8年前のモデルを今さら絶賛している変な人です。
快適の理由3: Dropbox、iCloud が使える
レッツノートとは関係ありませんが、Linuxの環境は昔と比べてかなり充実してきました。
DropboxやFlashが普通に使えるようにあっていますので、今どき、パソコンと遜色ない環境が構築できます。
Youtubeの動画再生も、lubuntuだと軽くて快適です。FULL HDのような高画質なものを見ない限りは、再生しながらでも、別の作業もできるぐらいです。Vistaのときはカクカクするので再生は厳しかった。マシンのスペックが古いから仕方ないと諦めていました。
ブラウザベースのiCloud.comが使えるため、iPhoneやiPadでスケジュール管理している場合でも、意外と快適にiOSと連携がとれます。
ブラウザについてはFirefoxとChromium(Google Chromeのオープンソース版)両方を使っていますが、どちらも一般的なサイトなら快適に使えています。(GmailはOKなんですが、Yahoo mailはもっさりしてます)
快適の理由4: UNIX的なOS
やはりUNIX系の環境は、すべての作業がスムーズで快適です。Windowsでも、CygwinやGnuWin32を使って近い環境は作れますし、実際、僕もVista上で構築してましたが、今のほうが余計なストレスがありません。
特にEmacsのような、シェルとの連携が柔軟にできるソフトウェアはやはりUNIXで使ったほうが楽だと思います。
さいごに
以上、lubuntuのおかげでいかに快適になったか、という話でした。あくまで私個人の感想ですので、人によってはやはり遅いと感じるかたもおられるでしょう。
ただ、ここで強調しておきたいのは、長らく休眠状態だったレッツノートが、lubuntuをインストールしてからは、ほとんど毎日、使うようになったということです。
Windowsも、 Vistaの後、Windows 7 で評判をもりかえしたようなので、このレッツノートもWindows 7へアップグレードすれば、また印象も違うのかもしれませんが。
パナソニックは、せっかくこういう優れたハードウェアをつくれるのにもったいない。いろいろ大人の事情があるのは想像できるけれど、結局、不利益こうむるのはユーザー・・・と8年前のモデルに文句を言っても仕方ありませんが。