Emacsで毎日タイピング練習
Emacsを使ってタイピング練習をする第二弾です。(以前の記事→ Emacsでプログラマー向けのタイピング練習 )
今回、紹介するパッケージは、実践的な練習ができるようになっています。さらにタイピングスキルの評価も一応してくれるのでモチベーションも上ります。
speed-type
紹介するのは speed-type
というパッケージです。
このパッケージの一番の特徴は、ゲームを実行するたびに http://www.gutenberg.org からepubファイルがダウンロードされて、そこから出題されるところです。使用されるepubの番号がソースコードに記載されていますが、番号だけしかわからないので試してみてのお楽しみです。
残念なのは、出題されるテキストが英語に限られる点ですが、日本語のテキストを自分で用意して行う方法もあります。(後述)
ゲームをスタート
ゲームを開始するには M-x speed-typing-text
を実行します。
www.gutenberg.org からのテキスト取得に少し待たされて準備ができると、次のようなテキストが表示されます。
キーを押せばゲームスタート。(といってもファンファーレなどの演出は皆無)
正しくタイピイングできた文字は緑色に変化していきます。間違ったところは赤色です。
間違った箇所は修正できます。(修正したほうがスコアはよくなる)
最後までタイピングができたら、いきなり次のような画面が表示されます。(相変わらずゲーム的な演出はなし)
まさかの、フィリップ・K・ディック の 短編小説からの出題でした。(映画「スクリーマーズ」の原作です)
途中でスクリーンキャプチャを撮るのに時間がかかったけれど、スキル評価はProでした。 意外とオレすごいのか? と思いきや、ソースを見ると
(defun speed-type--skill (wpm)
"Return skill for WPM."
(cond ((< wpm 25) "Beginner")
((< wpm 30) "Intermediate")
((< wpm 40) "Average")
((< wpm 55) "Pro")
((< wpm 80) "Master")
(t "Racer")))
さらに上のレベルに Master
と Racer
がありました。
結果の項目については
- WPM(words per minute) 1分当りの単語数
- CPM(characters-per-minute) 1分当りの文字数
を表わしています。
- GROSS とにかく入力できた数
- NET 間違った文字を除いた、入力できた数
スキル評価に使われる基準は NET WPM です。
自分が用意したテキストを使う場合
任意のテキストを使用する場合、そのテキストを開いたバッファ上で M-x speed-type-buffer
を実行すればOKです。
テキストの選択範囲を問題にする場合は、 M-x speed-type-region
を実行してください。
1単語だけを選択して実行すれば、誰でも簡単にRacerレベルになれます。
インストール
speed-typeをインストールするにはパッケージ管理を使う方法がおすすめです。
M-x package-install
を実行して、 speed-type
を指定すればOKです。
ただし、MELPA(http://melpa.org/packages/)が登録されている必要があります。詳しくは Emacsのパッケージ管理を使う を参照してください。
最後に
以前、紹介した、Emacsでプログラマー向けのタイピング練習 の typing
は単語が出題されますが、こちらは長いテキストが出題されるため、実践的なタイピングソフトと言えます。打ち間違えた箇所を訂正できるのも、実際の状況と同じです。
アルファベット中心の練習ソフトなので、難易度は低いのですが、その代りマシンガンのようにタイピングをする快感が得られます。 本格的なタイピング練習としてみると、日本語、数字、記号が足りないので、むしろ脳トレのつもりでゲーム感覚でやるのがおすすめです。